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男塾の描写練習をしていきます。 ツッコミ歓迎コメント歓迎
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「伊達、おやすみ」


虎丸が逆さまにそう言った。
二段ベッドは上でないと嫌だと言って、上段にいるのだが、こうして顔をブラリと覗かせて毎晩おやすみを伊達に言うのだ。

「ああ」
「ん、おやすみ」
伊達の短い返事に、にしゃあと嬉しそうに笑うのだ。



伊達は何気なく喜びを感じた。
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「影慶、甘いものを持て」
「いけません邪鬼様、今日は既に昼プディングを召し上がっています」
「……む、」






給湯室のグラニュ糖が消えた。
「邪鬼様ァァアアア!!」
長くすんなりとした、しかし筋肉がヒタリとついた脚が羅刹の太ももに横切りのさばっている。
「……おい」
羅刹がギロリと睨んでも、その脚の持ち主はニヤニヤしているばかりだった。
「………伊達、」
「なんだ?」
素知らぬ顔で、伊達は笑った。
羅刹は読みかけの本をページを開いたままに伏せて睨んだ。
「何なんだ」
「かわいい後輩が来てるってのに、読書だなんて野暮だぜ」
軽軽と伊達は羅刹の太ももに横座りをしてみせた。
羅刹がよせ、と止める間もなかった。

「遊んでくれよ」
にんまりと舌舐めずりをしながら。
気まぐれの猫のような美しい生き物。
今日も羅刹はそのたぐいまれな毛並みをなでる。
伊達は桃にやさしくされるのが嫌い。
やさしくされると、甘えたくなる。
やさしくされると、次を期待する。
やさしくされると、もっとほしくなる。
やさしくされると、今に満足できなくなる。

でも桃は伊達を、自分が出来うるかぎりにやさしくしたい。
あまやかしたい。

「お前にやさしくさせてくれ」

いやだ、と拒めない自分が伊達は嫌いだった。
富樫は自分の頬に触れた、桃の指先が微かに震えたのに気づいた。

が、気づかないふりをした。

桃はきっと望まないだろうから。
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