悪魔の舌先

桃の言葉に、わかっていても騙される伊達。力ずくではなく舌先で丸め込まれる伊達。
愛している、かわいい、好きだ、大好きだ、そんな桃の言葉に死にそうな程の幸福を感じる伊達。

嘘でもいい、本当ならもっといい。
伊達は疑いながらも騙されたい。それほどに桃が好き。
そう仕向けたのが桃でもいい。あくまで天然、直情である桃を伊達が勝手に好きになってもいい。

フフフ

「なぁ伊達、月が綺麗だな」
「あ？……あぁ、まぁ、な(いきなり何言い出すんだこいつ)」
「お前もそう思うか、……嬉しいぜ」
「……？」





夏目漱石、月が綺麗ですねでググッてみよう！

エトワール

羅刹を好きな少女は、早く早く追い付きたい。外見的な充実を求めるのは、暗喩ではなく爪先立ちの恋。
ポアント、高く高く天上を求めながらも少女の心は地を這うリアルさ。

綺麗な脚

お前の脚って綺麗だなと、桃が気色悪い事を抜かしたので伊達は遠慮なく蹴り飛ばした。

やすやす避けられただろうに甘んじて受け入れ、あまつさえちょっといい顔をしたものだから、伊達は凄く嫌な気持ちになった。

胡蝶の夢

影慶の目の前を墨流しが飛んでいく、

ふい、

息を吹き掛けるとそれはくるくる悶え死んだ。
吐息にすら、毒が。
影慶は笑う。


あの方をもしかしたら永遠に手に入れられるかもしれない。