ベルリン

嫁ネタなので続きへ

とーがし

「富樫！桃！！夫婦別姓ってのは、まずその前に【別性】なのが前提だからな！！」


ハッとしたように振り向いた桃と富樫に、秀麻呂は言ってよかったと胸をなでおろした。

なぁ

「なぁ伊達」
なんだと答えようとした伊達の胸へ、虎丸のでかい身体がのすんとぶっつかってきた。
受け止めた伊達はそのまま背中から、畳に倒れる。

「怖いちゅうたら、笑うかよ」

虎丸が子供のように肩を揺すって、繰り返し伊達を呼ぶ。

星が流れるように消える

「お前が消えたらこの世界、ずいぶんつまらなくなりそうだからさ」
桃は白白しいことを言い出した。俳優が言ったって浮きに浮くような言葉だって落ち着いた光を放つ。


そういう男だと富樫は桃をさびしく思った。
この男がつく嘘を見抜いてやりたいものだと、強く思った。

いいから

スーツの富樫があんまり精悍に立っていたから、
ものすごくたまらない気持ちになる。
「なんじゃい、…けっ、おかしいなら笑えや」


おかしかないさ。
おかすしかないさ。

なんて。