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男塾の描写練習をしていきます。 ツッコミ歓迎コメント歓迎
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富樫がパソコンを覚えると言い出して、なにやらわっしょいわっしょいやっている。

桃はそれを側に寄って見ながら口を出している、
「そこでクリック」
「そうだ、それを引っ張っていく…それがドラァグ」



ちゅ





桃の唇が富樫の唇へ、先触れなく重なった。
「……あ?」
「いや、うん、……まうすとぅ、まうす」



なんちゃって
桃が笑って紫陽花が咲いた
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「富樫、好きだ」
「も、桃よォ…その」
富樫は学帽のつばを引き下げた。
「なんだ富樫」
「いやそのなんだ、嫌がりゃしねぇが、こっ恥ずかしい」
「そうか?」
「だいたい、昨日も――」

桃は不意に真顔になって、

「わかってないな、こうしないと俺はどうなるかわからないのさ」
「あん?」
「好きさ、富樫。頼むから今はこれまででいさせてくれ、俺は甲斐性なしにはなりたくないんだ」
はるかな海上で誰にも知られずとも静かに燃え続け、
そして消え行く。

伊達臣人とはそう言う男だった。
富樫が逝った。

いい葬式だったと思う。あいつの孫は泣きもしねぇで、立派にしていたぜ。

俺もじきさ。
だが、かつての男塾一号生筆頭としては、皆が川をわたり終えるまでそっちには行けねぇ。

富樫、先陣きって行きやがって。
わかりきっていることだ。
あいつも満足して、俺もこんなにわかっているのに、


それでも一人の部屋にいると、すうすうするのさ。
富樫。
俺が順番乱したら、殴って追い返してくれよ。
声が届かないなら、踏み出せばいい。
腕を伸ばし、
地面を蹴って、

歯を食い縛り、血を流して骨を折り、這いつくばってでも、

「……伊達、」
桃は持てる力を全てつぎ込み、伊達を抱き締めた。

そこまでしないと捕まえられない、風よりも速くすり抜けていく男であった。
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