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財布の底から折りたたんだ千円札が出てきた。 思わぬ収穫に雷電は喜んだが、さて何に使おうか。 「本でも買ったらどうだ」 伊達はそう言ったが、何しろ雷電の趣味の本ときたら高価だ。 民明書房の本はネタモノ扱いのため安いが、取り扱いがまず無い。 しかし伊達がすすめてくれたのだから何か本を買おうと雷電は決めている。 「古本屋に行ってみろ。……大衆的な」 そうして雷電は生まれて初めてブックオフに足を踏み入れたのであった。 千円札で買い揃えたのは、何気なく目に留まった手塚治虫のブッダ全巻。 「おお…これは…なんと……!!!」