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男塾の描写練習をしていきます。 ツッコミ歓迎コメント歓迎
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邪鬼様の唇が包帯越しに触れた部分が酷く痛む、
さながら十字架を押しあてられたバンパネラだ。
「いっそ灰になればよいのに」

影慶は甘く腐り溶けた腕に恨みがましい視線を遣った。
愛で殺される、なんと甘美か。
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「てめぇ桃、どういうつもりだ」
「うん?」
「それだそれ、なんだって俺の目の前で猫じゃらし振り回しやがる」
「ああ、伊達…お前が喜ぶ顔が見たくて」
「てめぇ」
「どこでも結構です、捕まえて下さい」
影慶の懇願に邪鬼は顔を上げた、既に邪鬼と影慶は長い時間をかけて十分絡み合って、一部なぞ楔のように内部まで縺れているのだ。
「こうしている満足が、やがて浅ましい畜生道へ落ちそうなんです」
「……」
「出来る事ならば今、貴方の手にかかりたい」


うわごとだ。
しかし、真実のようである。
邪鬼は求められるままに血管の浮いた首筋ごとかき抱いた。
「伊達、俺はお前のコオロギだな」
「藪から棒になんだ、桃」

うん、桃は笑って目を細めた。気の早い虫が窓の外に鳴いている。
「コオロギは交尾の後、オスは産卵のためにメスに食われちまうのさ…あんなに言葉を尽くして歌声を上げて気を惹いて…最後は食われて死ぬなんてな」
「何が言いてぇ」
「丈夫な子を産んでくれ、俺の命をしっかり使ってくれ」
「馬鹿野郎」
きらきらとした、鱗のようなものが散らばっている


爪である
影慶の毒に腐り落ちた爪である
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