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最近流行の、リアルが売りの漫画を勧められた。
過度な暴力表現に、救いのない展開が評判のそれをチラと伊達は見て、





ふん、





鼻で笑った。



「どれだけ描こうがそりゃあ絵だ、現実にくらぶべくもねぇ。

漫画なら漫画らしく、

ありえねぇぐらいに甘ったるい夢を描けばいいじゃねぇか」

伊達はロマンチストである。
影慶が陰鬱に笑った、こうした笑みを見せる時、彼が不安定なのを邪鬼は知っている。

「邪鬼様ご覧下さい…肉が腐って、堪らない臭いでしょう」

笑いながら包帯を解いた毒手を見せつける、月明かりにもぬらぬらと、それは紫に変色していた。

「大事ないのか」
「ふ…邪鬼様のお役に立てぬようなら切り落とします、ご安心下さい」
「……そうか」
その物言いが少し、悲しみに苦いものだと影慶は気付いただろうか。


腐臭が強まった、邪鬼のすぐ傍で影慶は笑う。

「林檎は、地面に落ちる寸前が一番美味いそうですね……腐りかけが、」


影慶の舌が、邪鬼の指を這う、舐め上る。


「どうですか邪鬼様、試してみませんか」
富樫の肩が、虎丸は好きだ。丸みのないその肩を力いっぱいに抱いて、自分の顔を擦り付けるとちょうどうまく収まる。つがいのようで、たまらなく好きだ。
「…き、機嫌直せよ桃」
「べつに俺は普通さ、ちょっと傷ついただけで」
「(それを機嫌悪いって言うんじゃろが!)……なぁ」


富樫は桃の手を握る。
富樫は桃の顔を見る。
富樫は桃の眼を覗く。

「な?」
「ああ、」


桃は仕方ねぇか、と笑った。
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