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案外器用にうごくものだ、そんな事を思いながら桃は眉をふわりと張って富樫を見ている。

富樫は昔からあまり器用なタチではない。それは指先だけではない、生き様すらも不器用だった。
食事の当番をさせて、富樫がどうしていたか。あいにく桃は思い出せない。
出あってから数十年が経ち、今目の前でちまちまと餃子を包んでいる富樫の横顔は真剣で桃の眼差しにも気がつかない。
集中しているのだ。
口を結んで、険しいぐらいに目をきつくした富樫。
指は機械のように同じ動作を繰り返している。

ひたすらに餡をのせ、つつみ、折りたたむ。
その繰り返しをちまちま続ける富樫が、なんだか桃にはとても新鮮だったのだ。

富樫が視線に気づいたのはだいぶ後のこと。
「おい、しっかり手を動かせよ。飯がどんどん遅れっぜ」

ああ、桃は頷いてゆったりと微笑んだ。
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