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「たまにな」 桃は窓の外に目をやりながら呟いた。 「たまに俺には、伊達が」 桃は目を伏せた。頬に笑みのかげりがある。 「必死に懸命に毛を逆立てる猫のように見えるんだ」 おかしいかと聞かれたので、ああおかしいともと言ってやった。 「そうかな」 そうだとも、と言ってやった。 ただあんまりきれいな顔で桃がそういったので、少しばかり返事が遅れたかもしれない。