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男塾の描写練習をしていきます。 ツッコミ歓迎コメント歓迎
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跪いて、足を舐めよ―――


「そう命令してくださるのを、俺はさっきからお待ちしているのですが?」

影慶は怒ったように言った。
そんな、ですが?って、言われたって。
邪鬼の当惑。

大体そんな事をしても、俺はちっとも楽しくない。邪鬼は思う。
影慶を嘗め回したほうが、よほど楽しいだろう。邪鬼は思う。

だから、そうした。
わが君、
わが君、

「ならば貴様は、俺の貴様か」

そうですよ、と俺がそう言ったら。

「ならばこの邪鬼、死すればこの体貴様にくれよう。さすれば俺も、貴様の邪鬼となろう」

そう胸を、心臓のあたりを押さえてそう言った。
ああ、ああ、なんという。
俺の目にあるのは涙だ。
歓喜の涙だ。


しかし俺は知っている。
俺が彼より、
俺の帝王より、
俺のわが君よりも後に死ぬ事は、無い。
決して、何があろうとも。


彼はそれをわかっておいてそう言った。彼なりの冗談だ。
しかしそんな冗談でさえ、俺を震えるほど喜ばせる。そこまではわかっていない、俺のいとしい帝王だ。
影慶の寝姿を見下ろした邪鬼は一つ気づいた事がある。
影慶はまるで何かを耐えるように歯を食いしばって眠っているのであった。
指をそっとその血色の悪い唇へと伸ばしてみる。
触れたか、と思った瞬間酷く赤い舌がその唇から滑り出て、
蛇のように邪鬼の指へとぬらり絡みついた。

「フッ…俺を置いて空寝をするな」
「邪鬼様が、触れようとするから」

影慶は削げた頬に笑みをかすかに宿した。舌の代わりに唇は邪鬼の指、その太い骨を丹念になぞっている。

「何を歯を食いしばって眠るのだ」

邪鬼は問うた。

「浅ましい俺の恋慕がけだものとなって飛び出て、邪鬼様、貴方の喉笛に食いつかないようにですよ」

まるでさらりと影慶が言うものだから、
邪鬼はその命脈づく喉首を晒してしばし笑った。
本来のつかいかた、
お稽古です。
モモトガエロ練習
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