ししゃも

ししゃもの好きな邪鬼様って萌える

「腹に玉子をぎっしりみのらせ、力強い」
とか真面目につぶやいて、プチプチプチプチ食べるの。ポン酢かけて、焦げ目をしんなりさせて食べる。


「俺の知るししゃもは、本物ではないと…！？」

ショックを受ける邪鬼様。
第一次北海道侵攻。

大事にしたい

桃は富樫を大事にしたい。
優しくしたい。
喜ばせたい。
可愛がりたい。


そんな富樫に嫌われるのって、どんな気分だろう。
桃は少し考えた。

√

伊達と桃ははぐれた魂の兄弟。
魂の源流は同じ、
別れ流れゆく川

お互い相手を思い続け、濁流のような日々に呑まれてしまう

どこにも

「黙ってどっか遠くに行っちまう」

それが何より痛い富樫。
奥歯を噛み締めろ。

やさしくしないで

伊達は桃にやさしくされるのが嫌い。
やさしくされると、甘えたくなる。
やさしくされると、次を期待する。
やさしくされると、もっとほしくなる。
やさしくされると、今に満足できなくなる。

でも桃は伊達を、自分が出来うるかぎりにやさしくしたい。
あまやかしたい。

「お前にやさしくさせてくれ」

いやだ、と拒めない自分が伊達は嫌いだった。