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男塾の描写練習をしていきます。 ツッコミ歓迎コメント歓迎
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今日も今日とて暑い暑い。風も無ェ、空は雨雲のカケラも無ェのにこの湿気はどうなんだ。肌がべたべたと粘る。太陽がうるせぇ。ギタギタしつこい光がうるせぇ。セミは黙ってる、まだ夏じゃねぇとでも言うのか。冗談じゃねぇ。
一体どうなってんだこの国は、汗が拭いても拭いても止まらねぇ。暑い、暑いって言ったとたんに暑い。
娯楽室のボロテレビ(驚いたことに上にはアンテナが乗ってやがった。更に言えばチャンネルは切り替えるのではなく回すんだ)では、
『冷房病に御注意!膝掛けは手放さないように』とかなんとか。膝掛けだ?ふざけんな。
俺はここまで暑がりだったか。暑がりだったんだな。
冷房か…
家に戻れば確か、クーラーはあったな。つけるとお袋は電気代がかさむと怒るが関係ねぇ。
あんまり暑いんで、こりゃ家に居たときのがマシだったとポッツリ剣の野郎に漏らしたのがそもそもの間違いだった。
青い眼のハチマキ野郎は選手宣誓みてぇに拳を突き上げて、

「ようし、そんなら今日赤石ん家行こうぜ!」
「そんなら、じゃねぇよ」

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「富樫、することねぇからケツに入れさせてくれや」
「馬鹿野郎虎丸、たまの休みじゃ、もっと生産的な事言わんかい」
「男同士じゃ、生産は無理じゃのう」
「………そうじゃねぇよ……」


そうして流されて富樫。
邪鬼の目の前を群青紫の蝶蝶が走り抜けていった。

重たげに羽を軽く震わせ雄雄と、空気を捉えては滑空していく姿に目を奪われる。
思わず手を伸ばした、と同時に鋭い声がかかる。

「邪鬼様、毒蝶です」
影より滑り出て、影慶が背後から密やかにたしなめた。振り返って邪鬼は目を細める。

「燕殺しを食べるせいで、隅隅まで毒が」
「美しいな」
「………はあ」

大した感慨も無さそうに影慶が答える、次の瞬間彼の身体はたくましい腕にすっぽりと抱かれていた。
「じゃ、」
「毒があるものはすべからく美しい、」


貴様のように。
飛燕の針は富樫の首筋深くへ沈んでいく。
首筋、急所である。
だのに富樫はうつ伏せたまま身動ぎしない、リラックスした風を乱さない。

それが見せかけでないことは、針を刺す飛燕の指が何より知っている。
「なぁこのまんま、寝てもいいか」
大きなあくびと共に、富樫はこんなことを言い出す。
「良いけど、私がこれ幸いと針を突き刺すかもしれないぞ」
「ふぁ、そうかよ」



富樫は寝息をたて始め、飛燕は息を詰まらせた。
不意に湧いた泣き出したいような気持ち。
それが一種の欲情であること、飛燕はわかっている。
「夜中な、ギューッと首を絞められてる気がしてならねぇんじゃ」




富樫、それは飛燕の髪の毛だろう。
恐らく無断で忍び込み、目覚めの前に出ていった元部下を慮り、伊達は何も言わなかった。
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