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男塾の描写練習をしていきます。 ツッコミ歓迎コメント歓迎
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太い唇に笑みをのせた富樫が、まっすぐに前を見据えた。
唇は赤い。
まさか紅の赤ではない、富樫の唇は当然のように血に濡れている。
その生き生きとした赤に、桃は自らの唇を舐める。
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桃は手近な泥をその手にむっくりと掴んだ。
水気の多い泥である、桃の指からすりぬけて、
ぼだ、
ぼだ、
だだ、
ぼ、
と滴る。

に、と桃が笑った。よくない笑みである。
伊達は笑わない、笑えない。泥の上に背中をどんと引き倒されている。
腹の上にどっかりと桃が腰を下ろしているその状況で笑えないでいた。

「おまえは、きれいだ」

桃は言うなり伊達の裸の胸へと泥をなすりつける。
冷たい泥に伊達の胸がギュウと凍る。だがそれ以上に熱い桃の指に喉が震えた。
富樫の顔が段々大きくなって近づいて、とうとう視界に入りきらなくなった。

唇に唇がぺたりとくっつく。
俺がよほど間抜けな顔をしていたのか、ヘッヘへとどうにも嬉しそうな顔をしている。
「どうじゃい桃、俺だってこんぐれえやれんだぜ?」

俺は笑って、もっとすごいのをした。
ダンディズムのかけらもないそれに、伊達のそれが寄った。
伊達のそれはまさに伊達である。
虎丸のそれは野暮というか雑木林というか。

「誰かガムテープもってねえか」

引っこ抜く、と伊達は虎丸の眉を指差して宣言した。
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