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男塾の描写練習をしていきます。 ツッコミ歓迎コメント歓迎
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貴方が帝王で、
貴方が勝者で、
貴方が誰よりも強くて、
だから、
だから、
慕っています。

そうしらけた顔で告げた影慶。

「そうか」

そう普段の顔で告げた邪鬼。


次の瞬間、影慶のしらけた顔にゆがみを伴って生まれたのは熱、生まれたのは懇願、生まれたのは、

「だからどうかこれからも負けないでいてください、俺の帝王」

俺にずっと追いかけさせて、俺の帝王。

「俺は邪鬼だ、今までもそしてこれからも」
覇王である、
帝王である、
力である、
男である、

邪鬼である。

我が君。
俺の我が君。
影慶は震える声でそう呼んだ。
おかしな日本語だと邪鬼が笑った。
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虎丸の爪は丸い、分厚くて艶がある。
富樫の爪は四角い、硬くて割れやすい。
伊達の爪は四角い、色がいい。
自分の手のひらと伊達の手のひらとを合わせた虎丸が、ふやふやと気の抜けた顔で笑う。

「……しあわせ」


なんちて、と虎丸が笑う。伊達はちょっときゅんときた。きゅんときたのが腹立たしくて、回し蹴りで虎丸の尻を蹴った。
目を閉じていると、影慶はまるで死体である。邪鬼は目を閉ざしている影慶の細い鼻筋へ何気なく手をかざした。ひやりと息遣い。

「…何を確かめているのですか」

唐突に尋ねられ、珍しく邪鬼は言葉を選ぶ。
「死んだかと思ってな」
「ふ、これしきで」
影慶は嫌な笑い方をした。翳りの強い眼差しには確かに負のにおい。

「この毒手、毒が強すぎて俺が死してなお腐乱すらしないでしょう」
「…ほう?」
「俺が死んだら邪鬼様さぞ寂しいでしょう。それなら俺の残した腕一本を抱いて、女々しい頬擦りをして下さい、そして軽軽死んで、また会いましょう」

泣き顔くらい見せてくれますかと影慶が言えば、邪鬼は、
「…貴様は死を語る時が最も饒舌だな」
と見たこともないような顔でそう言って、影慶の額を指でなぜた。

影慶は毒気が抜けた気がした。
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