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男塾の描写練習をしていきます。 ツッコミ歓迎コメント歓迎
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長くすんなりとした、しかし筋肉がヒタリとついた脚が羅刹の太ももに横切りのさばっている。
「……おい」
羅刹がギロリと睨んでも、その脚の持ち主はニヤニヤしているばかりだった。
「………伊達、」
「なんだ?」
素知らぬ顔で、伊達は笑った。
羅刹は読みかけの本をページを開いたままに伏せて睨んだ。
「何なんだ」
「かわいい後輩が来てるってのに、読書だなんて野暮だぜ」
軽軽と伊達は羅刹の太ももに横座りをしてみせた。
羅刹がよせ、と止める間もなかった。

「遊んでくれよ」
にんまりと舌舐めずりをしながら。
気まぐれの猫のような美しい生き物。
今日も羅刹はそのたぐいまれな毛並みをなでる。
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富樫は自分の頬に触れた、桃の指先が微かに震えたのに気づいた。

が、気づかないふりをした。

桃はきっと望まないだろうから。
桃のみずみずしい果実を見ると、あのやわげな皮を頬ずりしてみたくなる。

やった瞬間訪れる後悔。

桃も桃もよく似ている。
分厚い木綿のシーツを乱暴に洗って脱水し、風に晒したらこうなるだろう。
がさがさとした肌触りのシーツに伊達は上半身を裸に、うつ伏せて頬杖をついた。
桃がベッドに腰を下ろす。伊達の髪の毛に桃は指を触れさせて、梳く。
「やわらかいな、もっと――」
硬いかと思っていた、伊達の短い髪の毛。
「シャワー浴びて濡れたからだ。おい、よさねぇかくすぐってぇ」
髪の毛だけではなく耳にまで伸びた指を咎めた。咎められても桃は伊達に触れるのを止さない。
タオルで腰を被っただけの桃は腰を下ろしたベッドのシーツが気になった。寝太郎のくせにシーツにはうるさい事を言う男である。
「シーツがガサガサだ。伊達、お前は気にならねぇか」
「別に、ベッドの上で用意万端ヤられるだけ贅沢だと思うぜ」
帰ってきた言葉の鋭さ、暗さ、
眼差しを揺るがせて桃はじっと伊達を見下ろす。

ちらりと伊達が唇を舌で舐めた。男の舌である、なのにどうにも赤くうつるのは、桃の目だからだろうか。

「想像したかよ、桃」
にんまりと伊達が笑う。桃が呆れたように肩をすくめた。
「お前という奴は。そんなに俺を悲しませてぇのか」



「こういうのはスパイスって奴が肝心だ、そうだろう?」
桃は伊達の髪の毛を握りこんだ。
顔同士が近づいていく、揃って獣の気を吐いた。
伊達が望むとき、
望むときに居ない桃。
伊達は身を切られるような寂寥感と、自分に対しての失望を感じる。


しかし、
伊達が自覚しなくとも伊達が望むとき、
桃はただかたわらにある。
ほほえみをうかべて。
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